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カンブリア宮殿150回スペシャル「鈴木敏文」 [ビジネス]

先週、今週とカンブリア宮殿のスペシャルで、セブンアンドアイホールディングスの鈴木敏文会長をフィーチャーした回が放送されておりました。今日はこの番組の感想を中心に書いてみたいと思います。

第1回 店を革新し続けろ!~“流通の神様”ついに登場~

鈴木敏文氏と言えばやはりセブンイレブン。第1回は主にセブンイレブンの成り立ちについてフォーカスした回です。セブンイレブンが革新を起こしてきた事例を紹介しつつ番組が進みました。共同配送、おにぎりの開発、POS導入、そしてチームマーチャンダイジング。

どちらかというと、鈴木敏文・セブンイレブンの初心者(?)に向けた内容で、セブンイレブンが達成してきた成功例の紹介がメインでした。個人的に鈴木氏絡みの著作はかなり読んでいるので、鈴木イズムの紹介がちょっと希薄だったかな、という印象はありました。ただ、鈴木氏本人の口から「顧客の視点であること」を語っている所を聞けたのは収穫でした。でも、もう少し「顧客の視点・立場で」考える事の重要性、その実践について掘り下げて欲しかったな、という気がします。あと、「変化への対応」についても事例を交えてもっと掘り下げて欲しかった。でも、チームマーチャンダイジングの現場を少しでも見られたのは良かったです。本当にあんな競合他社も混じって商品企画してるんですねぇ。感動。


第2回 大不況時代…進化して生き抜け!~客のニーズをつかむ極意~

この回はすばらしかった!!前回がどちらかというと過去の実績を踏まえた構成だったのに対し、今回はまさに今、鈴木氏が考えている事をメインに紹介してくれていたのでとても面白かったです。

(1)ディスカウントスーパーの出店
今まで「単なる価格競争」を否定してきた鈴木氏が打って出たディスカウント店への挑戦。今までは価格だけが問題なのではなく、顧客が欲しがる「良いもの」が適正な価格である事が求められるとしてきました。しかし、今の顧客の中には本当に価格のみに敏感な層が増えてきたという事を鈴木氏は認識しました。この「変化」を敏感に捉え、さらにやるなら大胆にやる、という実行力はやはり感動です。未だ鈴木氏が「変化」に貪欲に対応している非常に良い例だと思いました。

(2)都市型ホームセンターの出店
これもなるほどなぁ、です。鈴木イズムは、顧客の「心理」に立って商売を考える事ですが、この都市型ホームセンターのキーワードは、「中高年が中心の顧客層」「顧客の目安箱」「提案型品揃え」でした。そう考えると、この形態がとっても理に適っている事がわかります。すばらしい。

(3)セブンイレブンの御用聞き
キタ!!w ここ最近の鈴木氏のメインキーワード、「御用聞き」です。セブンイレブンのネット販売による実現がメインかと思っていましたが、実際にセブンイレブンでも御用聞きをかなり進んで実践していたんですね。何より感動したのが、こうした鈴木イズムを最先端の現場まで浸透させようとしていること。番組に登場した女性店長が自分から進んで「御用聞き」を実践し、自分の言葉でその必要性を説明していたのがとても印象的でした。

セブンイレブンでは毎週OFC全体会議というものがあり、鈴木会長が必ず「対面で直接」各セブンイレブンの地域担当者に講和を行います。このOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)は、各地域に戻って鈴木イズムを伝えます。口で言うのはたやすいですが、全国に1万店以上あるセブンイレブンに、鈴木イズムを徹底させるのは並大抵では無いと思います。

事実、最近では廃棄商品にかかるロイヤリティについて訴訟を起こされたり、期限切れ間近の食材の値引き指導にもメスを入れられたりしました。こうした店舗は一部だと思いますが、実はセブンイレブンの経営の本質を掴めていない店舗なんですね。両者の施策は、売れ筋の確保、死に筋の排除を徹底して行うため、発注を全精力をかけて考えなければならないというポリシーを実践するためのもの。それが理解できていないから訴訟など起きてしまうわけですが・・・

ただ、そういった反旗を翻す店舗も極一部らしい、というのはやはりすごいです。(これだけオーナー店舗があるのに)
最近では落ちてきたとはいえ、未だにセブンイレブンの日販は他コンビニチェーンのそれを遥かに凌駕します。最近見たWebのアンケートでも、「一番好きなコンビニ」で当然の様にセブンイレブンが1位になっておりました。

この番組を見て、現在の経済環境下における次の鈴木氏の一手にますます期待させられました!
良い番組でした。さすがTV東京 ;-)
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